大判例

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東京高等裁判所 昭和26年(う)333号 判決

第二、同年同月二十日頃東京都豊島区でヘイロン九・五七瓦を不正所持し、

第三、前同日頃同所で麻薬取扱者でないのにモルヒネ末〇・〇〇八瓦を不正所持し、

ていたものであるというのであり、これに対し原審は審理の結果右第一の罪は独立の犯罪とし、第二、第三は同時に所持していたものとして一個の所為で二個の罪名に触れる場合であるとし、以上を二個の併合罪関係にある犯罪として処断したのである。而して論旨は右起訴状記載の第二、第三についてこれを一個の所為と認定するについては訴因変更の手続が必要であるのに原審の審理の過程に於ては、検察官並に裁判所の何れからも該手続は為されなかつたのであるから訴訟手続に違法があり原判決破棄の原因となると論ずるのである。然るに検察官が起訴状に於て数個の訴因を掲げた場合に於て審理の結果これ等は一個の所為で数個の罪名に触れるに過ぎないと認められるが如き場合に於ては裁判所は訴因変更等の手続を用いず自由にこれを認定することができるものと解すべきであつて、かく解することによつて被告人の利益は毫も害されないし、防禦方法に不利を来すこともないのである。故に原審が起訴状に掲げられた三個の訴因中二個を想像的併合罪を構成する一個の所為であるとの見解の下に訴因変更等の手続によらずこれを認定したのは相当であり、其の間原判決には判断の遺脱もなく訴訟手続違背の廉もない。

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